Abbaye d'Hautecomb ②
入口、石作りのゲートです。
全体のプランは、このようになっているようです。
ゲートをくぐって、石壁沿いにしばらく歩くと、
ど~んと建物が。
正面。建物の前には、テントの下にベンチが並んでおり、人々が座って待っています。どうやら、入場料を払ってガイドツアーに参加しなければならないようなんですが、さて、はて、どこで入場券を買ってよいものやら、それらしき窓口が見当たらないのです。ただ、並んで座って待っていても、多分、入場券を持っていないと入れないよなあ・・・
ボケボケ待ってるダ~リンに、ちょっぴりいらいらさせられながら、せかせか(全く典型日本人!)チケット売場を捜し歩きます。あんまりわからないので、ダ~リンはほとんど諦め顔。私はといえば、ほんとに典型日本人、折角、こんなところまで来て中に入らず、見ないで帰ってたまるものかと、せかせかチケット窓口を捜し歩き。と、見かねたうら若いフランス女性が、チケット窓口を教えてくれました。正面右の足場が組んである下のドアから入ったところに入場券売場がありました。わっかりにく~い!
さて、いよいよ入場。入口で説明係のお姉さんにガイドホンをもらい(これは、フランス語、ドイツ語、英語の中から選べます)、いざ、扉の中へ。ここは、静謐な、ほんとうに静謐なお墓です。もっとも西洋の教会はすべてお墓なのですけれど、特にここは夏でも涼しく、精霊な雰囲気、その名の通りHautecomb、高い山の(崇高なと掛詞にもなるかもしれない)お墓そのものでした。墓石の彫刻は、今まで見たどの墓石より冷たく美しく横たわり、死を表しています。
正面祭壇。こちら、実は内部は撮影禁止なのですが、チケット売場を教えてくれた女性がツアーガイドのいちばん後ろでそっとシャッターを切るのを真似して少しだけ撮影。
印象に残った彫像。最後に通り抜けるお土産コーナーで悟ったんです。なぜ、撮影禁止か。最初は、お墓だから当然だよなあと思ったのですが、実は絵葉書や本を売るためだって。それで、これだけちょこっと撮らせてもらいました、ご免なさい!
お土産コーナーは、絵葉書、本、聖具や十字架グッズで充実しまくり。極めつけはこれ、修道院スパークリングワイン。結構なお値段してました。
ガイドツアーを終え、外に出ると、石壁に沿って湖の向うに人々が歩いて行きます。不思議に思って、後をついて行くと、まず小さな石作りの教会が。
この小さな教会が発祥らしい。12世紀にベネディクト派の修道僧によって建立されたらしい。
この日、この教会ではモーリス・ラベルのコンサートが行われるようで、入口には人が立っており、もしかしたら、聞けば入れてくれたのかもしれないのですが、なんとなく入れなさそうな雰囲気(こういう時、西洋人のダ~リンは決してゴリ押ししません)でパス。教会を過ぎると、桟橋が見えて来て、ダ~リン曰く、“皆、船で来てるから、ここから、また、船で帰るんだよ。”って、な~るほど。
教会の全容はこちらの桟橋からしか見られません。Chateau de Chillonを思わせる雰囲気があります。
名残惜しげに去ろうとすると、今夜のコンサートのための楽人たちがやって来ました。あ~あ、もう一晩、この近くに泊まって、ラベルのコンサートが聞けたらなあ、と思うのでした。